宮本志穂税理士事務所
宮本志穂
- 保有資格
- 税理士試験官報合格:簿記論・財務諸表論・法人税法・所得税法・相続税法、宅建士
2025年12月07日
受取人が、数年前に亡くなった父のままになっていた
お母さまが亡くなられ、長男であるご相談者さまが弟さまとともに相続手続きを進めることになりました。遺産を整理する中で、お母さまが加入していた約1,000万円の生命保険金があることが判明。しかし、その保険金の受取人が、数年前に既に他界しているお父さまの名義のままになっていたのです。
ご相談者さまはご自身で保険会社へ連絡し、必死に手続きを進めようとされていました。しかし、保険会社からは次々と複雑な書類の提出を求められ、ネットで調べても「受取人が先に亡くなっている場合、税金はどうなるのか」「非課税枠は使えないのではないか」と言う問いの答えは見つからず、弊所にご相談にいらっしゃいました。
複雑に絡み合った戸籍を丁寧に紐解き、客観的なエビデンスで「正当な権利」を証明
今回のご相談の税務上の大きなポイントは、受取人が故人のままになっている生命保険金について、本来受けられるはずの「生命保険金の非課税枠」を適正に適用できるかという点です。
保険会社の規定や民法上、受取人が死亡している場合は「法律上の相続人」が実質的な受取人となります。しかし、税務署に対してそれを認めてもらうには、お父さまとお子さまたちの関係性を客観的に証明する強固なエビデンス(証拠)が必要です。
当事務所では、お父さまからお子さまたちへ至る過去の戸籍謄本をすべて遡って収集・分析し、実質的な受取人がお兄さまと弟さまであることを明確に示す家系図のような説明書類を作成しました。そして、これを「戸籍の裏付け」として相続税申告書に添付し、実質的な取得者がお子さまたちであることを税務署へロジカルに主張する方針をご提案しました。
※生命保険金の非課税枠とは
相続人が受け取った生命保険金のうち、「500万円 × 法定相続人の数」の金額までは相続税が課税されないという税法上の特例です。
本ケースでは2名が相続人のため、最大1,000万円まで税金がかからなくなります。
「あのまま諦めなくてよかった」税務上の特例をフル活用し、心からの安心を取り戻す
的確な戸籍の裏付けを添付して申告を行った結果、税務署からも一切の指摘を受けることなく、正式にお子さまたちが保険金を取得する形として受理されました。これにより、本来であれば適用が危ぶまれていた「生命保険金の非課税枠」をフルに活用することができ、適正かつ最大限の節税効果を実現いたしました。もちろん、期限内の適切な申告により、恐れていた延滞税などのリスクも完全に回避しています。
何より嬉しかったのは、ご相談者さまの表情が劇的に明るくなったことです。「保険会社とのやり取りに限界を感じ、一時は非課税を諦めそうになっていました。宮本先生が優しく話を聞いて先を見通してくださったおかげで、弟とも揉めることなく、安心して手続きを終えることができました」と、ホッとした笑顔でお話ししてくださいました。
今回のケースのように、「受取人が過去に亡くなった方のまま放置されていた」という生命保険のトラブルは決して珍しくありません。手続きの進め方やエビデンスの用意の仕方ひとつで、非課税枠が使えるかどうかの税務上の結論が大きく変わってしまう、非常にデリケートな論点です。
「自分で調べてもよくわからない」「期限が迫っていてパニックになりそう」というときは、お早めに私たちを頼ってください。私たちは、いつでもあなたの味方として、難しい税金を分かりやすく解決へと導きます。
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