宮本志穂税理士事務所
宮本志穂
- 保有資格
- 税理士試験官報合格:簿記論・財務諸表論・法人税法・所得税法・相続税法、宅建士
2026年07月28日
土地は売る予定なのに、相続税の納税期限までに現金が用意できない……。
ご相談者さまは、お父さまから都内一等地にある評価額の高い土地を相続されました。
土地は約20億円で売却する予定でしたが、売却スケジュールの都合上、相続税の申告・納税期限までに売買代金(手付金を含む)を受け取ることができない状況でした。
そのため、
と、頭を悩ませていらっしゃいました。
「もし判断を誤れば、家族に数億円単位の損失を与えてしまうかもしれない。」
そのような強い不安を抱え、「相続税だけでなく、不動産にも詳しい税理士に相談したい」との思いから、当事務所へご相談くださいました。
目先の相続税だけではなく、「土地売却」と「将来の相続」まで見据えたご提案
今回、私が重視したのは、「今回の相続税をいくら減らせるか」ではありません。
本当に大切なのは、ご家族が最終的にどれだけの財産を残せるかという視点です。
そこで、
という3つを切り離さず、一体で検証しました。
今回のケースでは、土地売却に伴う所得税について、令和7年度税制改正で導入されたミニマムタックス(極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置)の影響も慎重に検証しました。
高額な不動産の売却では、売却時期や遺産分割の方法によって所得税負担が大きく変わる可能性があります。相続税だけを見て判断してしまうと、結果としてご家族全体の税負担が増えてしまうケースも少なくありません。
ご相談者さまは、すでに複数の税理士へ相談され、いくつかのシミュレーション結果も提示されていました。しかし、土地売却時の所得税やミニマムタックスまで織り込んだ検討は行われておらず、配偶者の税額軽減を活用する方法が提案されていました。
一次相続だけを考えれば、配偶者の税額軽減を活用する方法は税負担を抑える有効な選択肢です。その一方で、お母さまの財産が増えることで、将来の二次相続時に相続税が大きく増える可能性があると判断しました。
そこで当事務所では、お母さまは土地を相続せず、子供たちがそれぞれ2分の1ずつ取得するケースも含めて比較・検証しました。
その結果、銀行借入れによる利息負担を考慮しても、子供たちが均等に相続する方法が、ご家族全体にとって最も有利であることが分かりました。
数字だけをご提示するのではなく、
「なぜ、この方法がご家族にとって最善なのか」
という理由を、図やシミュレーション資料を用いながら、ご家族全員に一つひとつ丁寧にご説明しました。
※二次相続とは
一次相続後に配偶者が亡くなり、お子さまが再び相続することです。相続税対策では、一次相続だけでなく二次相続まで見据えて検討することが重要です。
※ミニマムタックスとは
一定以上の所得がある方に対し、各種控除を適用しても最低限の税負担を求める制度です。高額な不動産売却では、売却時期によって税負担が変わる場合があります。
※配偶者の税額軽減とは
配偶者が取得した財産について、法定相続分または1億6,000万円までのいずれか多い金額までは相続税がかからない制度です。
参考公的資料:国税庁HP「No.4158 配偶者の税額軽減」
数字の根拠が明確だったので、不安なく決断できました。
シミュレーションの結果、お母さまは土地を相続せず、子供たちが均等に相続するプランが、二次相続まで含めたご家族全体の手残り額を最も多くできる方法であることが分かりました。
また、銀行借入れによる利息負担が発生しても、それ以上に将来の相続税負担を抑えられることが明確になり、ご相談者さまは安心して納税資金の準備を進めることができました。
ご相談者さまからは、
複数の税理士に相談しましたが、土地を売った後の所得税まで含めて、将来の税負担をここまで細かくシミュレーションしてくださったのは宮本先生だけでした。目先の相続税だけではなく、将来、家族全体で最も多くの財産を残せる方法をご提案をいただき、『この先生にお願いしたい』と思いました。不動産相続に強い税理士に相談して本当によかったです。
とおっしゃっていただけました。
今回のケースで重要だったのは、目先の相続税だけを見て判断しなかったことです。
高額な不動産の相続では、
が密接に関係しています。一つひとつを個別に考えるのではなく、ご家族全体の将来まで見据えて総合的に判断することが、結果として大きな差につながります。
また、高額な不動産の相続では、どの税理士に相談するかによって、ご家族に残る資産が大きく変わることも少なくありません。
相続税は、一度申告すると原則としてやり直しができません。だからこそ、申告前の判断が何より重要です。
「どの方法が一番良いのか分からない」
「複数の提案を受けたものの判断できない」
そのようなお悩みがありましたら、一人で抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。不動産相続に精通した税理士が、ご家族にとって最適な選択肢を一緒に考えさせていただきます。
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