宮本志穂税理士事務所
宮本志穂
- 保有資格
- 税理士試験官報合格:簿記論・財務諸表論・法人税法・所得税法・相続税法、宅建士
2026年07月17日
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「うちの土地は形がいびつだから、評価額も高くなってしまうのでは」「人に貸している土地は、どう評価すればいいのかわからない」
都心部に不動産をお持ちの方から、こうしたご相談を数多くいただきます。
不整形地、大規模宅地、貸宅地。都心部には、評価が複雑な土地が数多く存在します。実は、こうした「評価が難しい土地」こそ、正しく評価すれば相続税額を大きく減額できる可能性を秘めています。逆に、自己流の評価で申告してしまうと、本来払わなくてよい税金を払い続けることにもなりかねません。
今回は、都心部特有の土地評価の考え方と、適正評価によって相続税を抑える方法について解説します。
・都心特有の「いびつな土地」は税理士の腕次第で大幅減額が可能: 三角形の土地や間口の狭い土地は、複数の補正率を高度に組み合わせることで相続税を適正に抑えられます。
・路線価をそのまま掛けるだけの申告はハイリスク: 図面上の自己評価や不動産に不慣れな税理士による申告は、過大納税で損をするか、後の税務調査で指摘を受けるリスクを伴います。
・税務申告から法的な手続きまで一元サポート: 当事務所は行政書士事務所も併設しており、不動産の評価見直しから遺産分割協議書の作成まで対応いたします。さらに、不動産の名義変更(相続登記)についても連携する司法書士を通じて行うため、窓口一つで包括的なサポートが可能です。
都心部の土地評価は、地方の土地と比べてはるかに複雑な手法を必要とします。
第一に、「形状の特殊性」です。都心部は古くから細かく土地が分割されてきた歴史があり、狭小地や不整形地、間口の狭い土地が非常に多いのが特徴です。三角形やL字型、旗竿地などがあり、教科書どおりの綺麗な正方形や長方形の土地はむしろ少数派といえます。
第二に、「法規制の複雑さ」です。同じ面積の土地であっても、接している道路の幅員や種類(接道義務)、容積率・建ぺい率などの建築制限によって建てられる建物の規模が大きく変わり、それが土地の価値そのものに直結します。
第三に、「高額な取引価格による影響の大きさ」です。日本橋をはじめとする都心部は路線価そのものが非常に高額であるため、「1㎡あたりの評価がわずか数千円ずれただけで、最終的な税額が数百万円、時には数千万円単位で変わる」という実情があります。
土地を評価する際、国税庁が公表する路線価図を読み解くことが出発点となりますが、同時に極めて重要なのが「評価単位」の判断です。
たとえ一つの土地として登記(一筆)されていても、実際の利用状況(一部を自宅、一部を賃貸駐車場など)によっては、複数の評価単位に分けて別々に評価すべきケースがあります。この単位の分け方を誤ってしまうと、適用できるはずの補正率や特例が使えなくなり、適正な評価額から大きくずれてしまう原因になります。
都心部の不動産だからこそ、路線価の数字をただ当てはめるだけではなく、個別の利用実態を机上と現地の両面から精査する専門的な手腕が求められます。
| 📌 ご自身の土地の路線価を調べてみましょう 全国の路線価は、国税庁の 「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」 から誰でも無料で確認できます。 まずはご実家や所有地の住所を選択し、道路に記載されている「350C(1㎡あたり35万円、借地権割合C=60%の意味)」などの数字を確認してみてください。 「見方が難しい」「うちの土地の評価単位はどう分ければよいのか」と感じられた場合は、専門家にご相談ください。 |
土地の評価額を下げる「各種補正(不整形地など)」を行ったうえで、要件を満たせばさらに強力な切り札となるのが「小規模宅地等の特例」です。
特定居住用や貸付事業用として要件を満たせば、補正後の土地評価額から最大80%もの減額が可能になります。つまり、最初の「ベースとなる土地評価(補正)」をどれだけ適正に引き下げられるかが、特例適用後の最終的な相続税額を決定づけるのです。節税のインパクトが大きい反面、法律が定める適用要件は非常に緻密であるため、早い段階で専門家に適用可否を確認しておくことが重要です。

三角形の土地や、通路の奥に敷地が広がる「旗竿地」のような不整形地は、使い勝手の悪さを評価額に反映させる「不整形地補正率」を適用できます。
さらに、都心部の土地の個性に合わせ、以下のような補正率を重ねて適用できる場合があります。
実務上、これらを漏れなく適用するためには、公図(役所の図面)を見るだけでなく、専門家が必ず現地に足を運ぶことが不可欠です。例えば、現地に行って初めて、図面にはない「セットバック(道路の幅を広げるために敷地を提供しなければならない部分)」や「私道負担」の存在に気づくケースは多々あります。こうした「隠れたマイナス要素」を税務署へ論理的に主張することが、適正な減額への鍵となります。

他人に貸している土地(貸宅地)や、ご自身で賃貸アパート・マンションを経営されている土地(貸家建付地)は、自分で自由に使える土地(自用地)よりも低い評価額で計算することが認められています。
実務上、特に慎重な確認を要するのが「賃貸割合(空室リスク)」の算定です。相続開始時点において空室があった場合、それが「一時的な空室(次の入居者を募集中)」と認められるか、あるいは「恒常的な空室」とみなされるかによって評価減の枠組みが変わります。また、契約書が定期借地権か普通借地権かといった精査も、適正評価の前提として極めて重要です。
都心部であっても、一定以上の広さを持つ宅地については、「地積規模の大きな宅地の評価」という制度を適用できる場合があります。三大都市圏においては「500㎡以上」の宅地が対象となり、要件を満たせば「規模格差補正率」を用いて評価額を大幅に引き下げることが可能です。
現行の制度では計算基準が明確化されましたが、一方で用途地域(工業専用地域など)や指定容積率(東京23区内では原則400%未満など)といった細かい適用除外要件が定められています。対象となるかどうかの見極めには、高度な都市計画法の知識が求められます。
土地の評価は、インターネット上の簡易的なシミュレーションだけで適切に完結できるものではありません。
もし誤った知識で評価を低く見積もり、過少に申告をしてしまった場合、後日の税務調査で指摘を受けることになります。その結果、特例や補正が否認されれば、追徴課税に加え、過少申告加算税や延滞税といったペナルティが課されるリスクを背負うことになります。最初から客観的な証拠(エビデンス)に基づいた適正な申告書を作っておくことが最大の防御策と考えます。
相続税の土地評価は、路線価をベースにしながらも、その土地が持つ固有の「マイナス要因(個性)」をどれだけ拾い上げられるかが重要です。
不動産税務に特化し、15年以上のコンサルティング実績を持つ当事務所だからこそ、独自のノウハウと細やかな現地調査により、法律の範囲内で適正な水準まで評価を見直すことができると考えます。
| Q. 実家の公図を確認したところ、隣家との境界線が斜めになっており、実際の土地の形もいびつに見えます。測量図がなくても不整形地としての評価減は受けられますか? A.はい、測量図(実測図)が今お手元にない場合でも、評価減を受けられる可能性は十分にあります。 当事務所では、公図や固定資産税の図面をもとに土地の形状を机上で解析するだけでなく、実際に現地へ赴いて境界の状況や利用実態を調査します。また、当事務所は行政書士事務所も併設しておりますので、評価額の計算にとどまらず、将来のトラブルを防ぐための遺産分割協議書の作成や、必要に応じて司法書士と連携し、名義変更手続き(遺産整理)までを見据えて包括的にアドバイスをさせていただくことが可能です。 |
| Q. 賃貸マンションの土地(貸家建付地)を相続しましたが、数か月前から1部屋だけ空室のまま募集を続けています。この空室部分は評価減(借家権割合などの控除)の対象から外されてしまうのでしょうか? A. 「一時的な空室」と認められれば、その部屋に対応する土地部分についても変わらず評価減を適用することが可能です。 税務上、一時的な空室として認められるためには、課税時期の前後にわたって継続的に賃貸募集を行っていることなど、客観的な事実(エビデンス)が必要となります。仲介業者との媒介契約書や募集チラシ、光熱費の履歴などを精査し、税務調査で指摘を受けないための立証資料を私たちが一緒に整えます。 |
都心部の特殊な土地は、担当する税理士の経験や判断によって相続税額が大きく変わる性質を持っています。「うちの土地は複雑だから」と諦めてしまう前に、まずは適正な評価額を知ることが、対策の第一歩です。
当事務所は、東京・日本橋を拠点に、都心部の不動産相続に特化したサポートを行っております。さらに、2026年6月より行政書士事務所としての包括サポート体制も本格始動いたしました。
これにより、税理士としての「節税申告」や「税務調査対策」に加え、行政書士としての「面倒な戸籍収集」や「遺産分割協議書の作成」、そして連携する司法書士を通じた「不動産の名義変更(相続登記)」にいたるまで、すべての手続きを窓口一つ(ワンストップ)で、お客さまの負担を軽減する形でサポートします。
初回相談は無料ですので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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